リズムゲームにとって、音と譜面のズレほど致命的なものはありません。ノーツが判定線に重なった瞬間に叩いているのに NEAR が連発する。曲の入りは完璧なのに、中盤に向かってどんどん譜面から音がずれていく――。正式リリース後、Steam フォーラムにも同様の報告が寄せられています。本ガイドでは、実際に効く対処法を「試すべき順番」で解説します。
まず結論:3 ステップで直す
- In Falsus を v1.0.4 以降にアップデート。 公式パッチでオーディオバッファサイズの既定選択が変更されました。
- 更新後に Audio Offset(オフセット)を再調整。 バッファが変われば遅延も変わるため、以前の値はもう当てになりません。
- システム側のサウンドを整える。 出力は 24bit 48000 Hz、排他モードはオフに。
fps 計測は 60 で安定しているのにカットシーンだけカクつく場合は別の問題なので、下のカットシーンの項目へどうぞ。
音ズレ(desync)とはどんな症状?
In Falsus の判定は「ノーツが判定線に重なる瞬間」と「その音が鳴る瞬間」の両方を参照しています。この2つがズレ始めると:
- ビートどおりに叩いているのに NEAR(early / late)が連発する。
- 曲が進むほどズレが大きくなる。最初は合っているのに、サビでは半拍ずれる。
- ポーズや再起動で一時的に戻るが、また徐々にズレていく。
最後のパターンは一定のオフセットとは区別が必要です。一定の遅れはデバイスのレイテンシで、キャリブレーション(対処法 2)で吸収できます。一方、曲中に進行するズレはオーディオ周りの不整合が原因です。
リリース直後から、このタイプのズレの報告が上がっています。ある Steam プレイヤー(Vixima、9 月 10 日)は「プレイ中に曲が譜面からズレることがある」と報告し、demo では発生していなかったと付け加えています。同じスレッドでは「再起動で一時的に直るが、また再発する」という声も。
対処法 1:v1.0.4 へアップデート
lowiro は 2026 年 9 月 18 日、まさにこのオーディオ層を狙ったパッチを配信しました。公式の v1.0.4 パッチノート には次の2項目が含まれています。
- "Change to default audio buffer size selection"(オーディオバッファサイズの既定選択を変更)
- "Fix to available select-able audio buffer sizes"(選択可能なオーディオバッファサイズの修正)
ひとことで言えば、ゲーム側がより安全な既定の Audio Buffer Size を自動で選び、有効な値だけが選べるようになった――音ズレの温床そのものへの修正です。前の v1.0.3 でも「起動時にオーディオデバイスの読み込みに失敗する問題」が修正されており、開発陣はこの領域をパッチごとに潰しています。
Steam は通常自動で更新されます。設定の前に、クライアントを再起動して更新を完了させてください。バージョンごとの変更点は当サイトの In Falsus アップデート情報まとめ に。
対処法 2:Audio Offset を再調整する
パッチ・バッファ値・出力デバイスなど、オーディオ経路への変更はどれも遅延を少しずつ動かします。更新のたびに調整し直しましょう。
Audio Offset はクイック設定(QUICK SETTINGS)の Track Speed の真下にあり、ミリ秒単位で指定します。プラスで判定が遅れ側へ、マイナスで早まり側へ移動し、0 が起点です。
- 内容を把握している簡単な譜面を選んで繰り返しプレイします。
- Audio Offset を 10〜20ms ずつ動かします。
- EXACT 判定が中央に感じられたら完了です。
手作業が面倒な方は、当サイトの オーディオオフセット計算機 がオーディオ遅延とリフレッシュレートから起点値を算出します。設定解説の全文は、In Falsus 操作・設定ガイド をどうぞ。
対処法 3:システム側のサウンド設定を見直す
ゲームが最新でオフセットも調整済みなのにズレが残る場合、原因は Windows 側にあることがほとんどです。
- サンプルレートの不一致。 使用中の出力デバイスを 24bit 48000 Hz(スタジオの音質) に設定します。192,000 Hz などの極端なレートは、In Falsus のオーディオエンジンがトラブルを起こす原因として知られています。
- 排他モードの競合。 デバイスのプロパティ「詳細」タブで「アプリケーションによりこのデバイスを排他的に制御できるようにする」のチェックを外し、Discord・VoiceMeeter・Nahimic などの常駐ソフトがプレイ中にサウンドカードを奪えないようにします。
- Bluetooth ハンズフリーの罠。 ヘッドホンのマイクが有効になった瞬間、Windows はステレオのゲーム音を通話音質へ切り替えます。音ズレの定番原因です。
この3項目の完全な手順(mmsys.cpl の操作と VoiceMeeter / Nahimic のチェックリスト付き)は、In Falsus 音が出ない場合の対処ガイド にまとめています。
なお、冒頭のスレッドでは、投稿者がその後「ASIO 出力に切り替えたらズレが完全に解消した」と報告しています。あくまでプレイヤー報告のワークアラウンドで、公式の修正ではありませんが、ASIO 対応のオーディオインターフェースなら試す価値はあります。
カットシーンがカクつく場合(fps は 60 のまま)
こちらは別系統の相談です。ゲームプレイは 60fps で安定しているのに、ストーリーのカットシーン――とくにボス曲前の演出――だけカクつくという報告(9 月 16 日の Steam スレッド)が寄せられています。fps 表示はずっと 60 のままです。
正直にまとめると、v1.0.4 時点でこの問題の確定した修正方法はまだありません。 分かっているのは次のとおりです。
- プレイヤー報告の問題です(Steam スレッド、9 月 16 日)。60fps 表示は安定しているのに、演出だけカクつく。
- 開発陣は v1.0.3 でエンカウンターラベルの重なりやシナリオのソフトロックを、v1.0.4 でリザルトシーンのラベルやシナリオシーンの調整を、と連続してシーン系の不具合を修正してきました。ただし、いずれのパッチもカットシーンのカクつきを明示してはいません。
- スレッド内には「カットシーンはプリレンダ動画ではないか」という推測もあり、こちらは未確認です。
今のところできるのは、v1.0.4 以降への更新、バックグラウンドの録画・キャプチャソフトを閉じること、GPU ドライバの更新です。改善しない場合は公式スレッドに環境情報を添えて報告を。パッチノートの冒頭にあるとおり、開発陣はプレイヤーのフィードバックをもとに修正を続けています。
それでも直らないときは
- Steam フォーラム で報告しましょう。 v1.0.4 のノートはフィードバックへの感謝から始まっており、報告は確実に開発チームへ届いています。
- Steam のファイル整合性を確認 してください(In Falsus を右クリック → プロパティ → インストール済みファイル → 整合性を確認)。
- 関連ガイドもチェック: 音が出ない・起動時の黒画面・クラッシュ・フリーズ それぞれに専用の対処一覧があります。
同期が戻ったら、オーディオオフセット計算機 で判定を1分ほどで中心に戻せます。
